少し変わった依頼品でした。

中国製骨セラミックタイルの置物の脚折れ、タイル剥がれなどの修復依頼を受けました。

インターネットで骨タイルを検索すると確かに動物の骨を利用した置物はありますが、骨そのものをタイルにしたのか、はたまた磁気(ボーンチャイナ)のように一旦製陶した物をタイル状にカットした物かはなど謎は深まるばかり…年代も分かりませんが、木の馬の置物に骨セラミックタイルを組み合わせた珍しい製作物であることは間違いありません。

 

折れた脚は中に新しい木材をはめ込み接着を行い骨セラミックタイルの剥がれた箇所は一旦周りまで剥がして接着をして強度を保ちました。

 

欠損した部分は石材パテで埋め、タイル形状を作り乾燥後に顔料と密着液を混ぜ塗料を作り着色でカバーしました。

 

本来はこのタイルの上からカラフルな塗装を施してあるのではないかと思います。

 

これだけのパーツを張り合わせて作るとなるとかなりの時間を要すると思われますが、作った職人さんは大したもんだと感心します。

 

作業を終えて一息ついたら、なんとなく馬が笑ってるような気がしました。

 

時を超えて綺麗に蘇ることが嬉しいのか、はたまた私の腕の無さを笑ってるのか…

この仕事の醍醐味は作られた年代や技法を勉強できる事ですが、現代の技術を過去の職人さんが見たら喜ばれるでしょうね‼️

 

また楽しい作業に出会えますように。